夜明け前より瑠璃色な

夜明け前より瑠璃色な ですが、全般的にこれまでのオーガスト作品と比べると大人し目な印象でしたね。

月に王国があって人が住んでいる、というファンタジー要素を除けば、リース以外のヒロインルートは普通の学園、現代モノの恋愛ストーリーを大きく逸脱してませんし、主人公、ヒロイン共にかっ飛ばしたキャラがまったくいないというある意味珍しい構成もあって、淡々と話が進んでいく感じでした。

リースルートでちょっとSF入ってきましたが、最終章への基礎固めって感じで、まああまり意外性って感じは無かったです。


最終章はフィーナルートの続きという事で、このゲームも上で語った作品同様、あくまでもメインヒロインはフィーナ姫、と明確にしてる構成ですね。

月の王国との絡みの話になるので、SF要素はあるものの、
それは事前にプレイしたリースルートのSF要素から大きく逸脱するものでは無いので、
主眼である国を背負う者たちのストーリーを阻害する事無く楽しめたので、上手い構成だったと思いました。

正直、月の貴族や教団が主人公たちの行動にもうちょっと反発しても良いんじゃないかとは思いましたが……蛇足になるだけかな。


作品の雰囲気は最後までスケールに比べても大人し目で、派手さは本当にありませんでしたが、あくまでもフィーナという異国の王族との恋愛、それに伴う重責を乗り越えていくというストーリーは、丁寧に上手く構成されていたと思いました。


荒削りで投げっぱなしな作りの多いエロゲ業界の中で、まるで地味だけど精密な美術品のような作品……と言えば褒めすぎでしょうか。

マッタリと、きちんと作られた作品を楽しめる方にはオススメの作品だったと思います。


しかしリースルートの障害は、花右京メイド隊のシンシア&グレースっぽかったなあ……もちろん設定そのまんまじゃないですが。
それと、オーガストはそろそろロリキャラ=SF要素の中枢キャラの法則は変えた方が意外性が出て良いんじゃないでしょうか?

気付いてない人もいるかもしれないので念の為……多分ALLクリア後に、タイトル画面右下のオーガストのロゴをクリックすると……不覚にも私は結構笑ってしまいました(^^;