遥かに仰ぎ、麗しの その3

購入から半月経ってようやくALLクリアしました。

本校ルートも全部クリアしてみると、案外こっちの司もそれほど万能でも無いんじゃないか、と思うようになりました。

みやびー、殿子、どのルートでも結局のところ家の方の問題に関して、明確な打開策を司は提示できなかった訳だし。


結局、本校ルートと分校ルートの一番の違いは恋愛パターンなんでしょうね。
本校ルートがヒロイン視点を交える事で、ヒロインが司に恋していくストーリーになってるのに対して、
分校ルートは司視点で、ヒロインに恋していくストーリーになっていたのが、最大の違いだったのでは無いかと。


以下、各ヒロインごとの感想を。
ネタバレも含むと思いますので隠します。




相沢美綺は、本編ヒロインの中で唯一、重い家庭問題を何も持って無い異色の存在でした。
栖香との関係という分校に入学した理由はありましたが、持ち前の行動力の賜物で早期に関係修復してしまいました。

その後の展開は……正直、美綺ルートとする必要があったと思えない遺跡探究シナリオ。
作品全体を見ると、この基地跡はなんだったのか、というネタバラシの意味はあったと思うのですが、
美綺のストーリーにする必要性は皆無ですよねえ。

まあそういう関連の薄い話を中心に出来るほど、美綺という人間に余裕があったと言う事かもしれませんが。

ラストは中弛みが長かったせいもあって、やや唐突な気もしましたが、本編で唯一、司が過去のトラウマを一方的に救って貰う形で幕を閉じたのも、ある意味、最強と言っても良い彼女の余裕、年に似合わぬ大人な姿の表れだったのかもしれませんね。


美綺は分校ルートはもちろん、ライターの違う本校ルートでも脇役として存在感を発揮していて、それもまた彼女の余裕であり、製作者視点から見れば動かしやすい便利なキャラクターだったんでしょうね(^^)




榛葉邑那は分校ルートのラスボス(笑)

大人びた容姿と言動だとは思ってましたが、まさか年上キャラだとは……

ある意味一番、汚れた名家のやり方、思考を理解し、染まっている彼女なんですが、恋愛での奥手っぷりの可愛さは反則級でした。


終盤の怒涛の展開。
鹿野上さん、蘆部源八郎、イェンレイ、暁さんの正体とかには、どれも騙されっぱなしでビックリの連続なシナリオでもありました……






本校ルートに入って風祭みやび。


前回も書きましたが、司のキャラのあまりの違いに最初は呆然。
まあ慣れてくると、ヒロイン視点で惚れていく訳だから美化してる部分もあるのかもしれませんが……

みやびー&リーダさんの関係と、司を巡る三人の関係は、どう見てもハーレム関係としか思えないんですが、
嫉妬で喧嘩する訳でもなく、それなのにリーダさんとは清い関係のままって、それでもエロゲか!(爆)
リーダさんファンディスクの発売を強く要求します(笑)






鷹月殿子は……若干不思議系?
直感のままに相手を見抜くキャラのせいか、司に対する好意を持つまでのスピードがえらく早いなあ、と思ったり。


正直、本筋となっている飛行機の話、ラストの本家との和解(?)は、流石に突飛過ぎな展開では無いか……とは思わなくも無かったのですが、まあ殿子の娘っぷりが可愛いので、途中から気にしなくなりました(^^;







八乙女梓乃は家柄関係と言うよりも、対人恐怖症という個人的な問題をテーマとする他のキャラとは毛色の違う話でした。


このルートもある意味、事前の予想を大きく裏切られましたねえ。
大人しい彼女のトラウマ克服が、憎しみからってのは予想外でした。


他の本校ルートが各自のストーリーになってから脇役の存在が希薄だっただけに、このルートの和気藹々とした女の子グループのシーンは楽しかったです。


ただ、某変質者さんの行動はちょっと疑問が……一回目はナゼ、そこに一人でいるのをわかったのかとか、二回目はすぐに司も来るとわかってたはずなのにノコノコ出てきた事とか、迂闊過ぎでは無いかと思ったり。





細かい部分で気になる所はあったんですが、間違いなく今年トップクラスの出来のADVだったと思います(^^)
どのルートも概ね満足しましたし、久々に終わるのが勿体無いと思えるゲームでした。


特にお気に入りヒロインはリーダ(笑)、邑那、美綺。
特にお気に入りストーリーは梓乃、邑那、みやびルートでしたー