ゆのはな(PULLTOP)

ガンくれてる訳じゃない


高尾椿をクリア。

体験版から感じてましたが、主人公の草津拓也が実にいい感じ。
馬鹿で、善人で、変な性格で、嫌味の欠片も無いのがマンガチックではありますが、見ていて「馬鹿だなあ」と笑いながらも微笑ましく見ていられました。

理由なきネガティブなキャラのシリアスなのも好きですが、こういうラブコメには馬鹿で真っ直ぐな奴がお似合いです。

椿ルートは……なんつーかねえ。
見ているこっちは「答え」がわかってるのに、当事者二人はずっと遠回りというか、ヘタレコンビ(笑)なせいで、無駄に時間を費やしてると言うか(^^;

まあそういうもどかしさが良かったとは思いますが、現実だったらまずお互い「ちょっと良いな」という仄かな恋心のまま進展しない、オクテなコンビで終わってそうな気がします。

酒でのトラブル、お節介過ぎるほどお節介な由真の協力なしにはあり得なかったでしょうなあ。
本当、わかばの件以外は実にエエ娘や、由真は。

ラノベ好きとしては、由真ほど入れ込んだ事は流石に無いんですが、何となく好きになった作者さんへの思い入れ、とかは同感でした。

いるんですよねえ。読んでて「この人の小説、面白いと思うけどこれじゃ人気でないだろうな。打ち切られないか心配だな」とか失礼な事を思いながら読んでたり(^^;
何となく、自分が買い支えてやらなきゃいけない、というような使命感に沸く本とか。
まあ椿の場合はそんな心配をするような作家さんじゃないんですが。


ラストのオチもなんとなく読めてたお約束なオチでしたが、意外性は正直無かったんですけど、椿の小説と同じように、読んでて「ああ良かったな」と思える微笑ましいハッピーエンドで良かったです。